[前書き]
「高校野球は人気スポーツなので部員数も多い。そして、指導者は基本的には教員の方なので、学校業務+クラブ活動指導なのですから、指導法まで気を回すとなるとかなり大変である。」
ということは承知の上で今回の記事を書いています。
しかし、今後日本のスポーツはもっと発展してほしいし、自分もその世界に恩返ししたいと考えています。
その一方で、普段関わっている学生アスリートは、主体的に考える能力が乏しく、
卒業後の進路についても
「安定」「とりあえず給料が良いところ」「ブラック企業じゃないところ」など、自分の可能性にチャレンジしたい!という気持ちがある学生いがほとんどいません。
ほとんど主体的な願望がないのです。
それは、関わる大人がなんとかしないといけないな、と本当に切実に感じています。
スポーツに取り組んでいる学生が、その競技者時代からもっと主体的な願望を元に生活することができればもっと良い社会になるかもしれないという希望を持ってこの記事を書いています。
スポーツの指導が変われば、もっと、良い人材が世の中に羽ばたけるかもしれません。
そして僕は基本的に高校野球の指導者を100%リスペクトしています。
その前提の下、読んでいただけると幸いです。
理解していただいた方は、以下、お読みください◎
高校野球の指導者は、ほとんどが『コーチング』ではなく『ティーチング』をやっていると感じています。
ティーチング
と
コーチング
個人的に高校野球を始め、たくさんの指導者に関わることが多いし、僕自身も実際に学生指導に関わっています。
指導をする者=指導者
指導=導く
という意味があります。
その導き方が、ティーチングなのかコーチングなのか
という話なので、何が悪いのか?という話ではありません。
しかし、ティーチングの比重がかなり大きいと感じる場面が多いので、それについて書いていきたいと思います。
※高校野球だけでなく、他の競技にも言えることです。
ティーチングとコーチングの違い
ティーチングとは
答えを教えるということがメインなので、答え、もしくは、やり方を教えます。
そして、対象者がその教えた通りのことを行うことが目的です。
「指示を出す」ということがメインになってきます。
コーチングとは
答えを引き出すことがメインなので、対象者の中に答えがあるということを前提に考え
その答えを自ら出させ行動を促すことが目的なのです。
「質問する」ということがメインになってきます。
ティーチングとコーチングのメリット・デメリット
普段の指導において、完全にティーチングとコーチングを分けることは難しく、2つの要素が混在すると思います。
ティーチングのメリット・デメリット
すぐに実践、行動を起こすことができ、短期的な結果をもたらすことができます。
指導者側もある程度、結果が予測できますし、「◯か✖」でその行動や答えを判断できますので楽です。
対象者も深く考えなくて良いので楽です。
しかし、自ら考えて行動することや、自分がなぜこれをやっているのか?など本質的な理解ができないままに行動をしてしまうことがあるので、継続が難しかったり、長期的な結果が出にくいことがデメリットです。
そして、教えられた事以外に対するイレギュラーな事態が発生した時の対応力が低くなります。普段、本質的な理解ができず行動していることがあるので、変化に対応できないことが多々あります。
チームや、学校や、会社などで、何でもかんでもその人の中の答えを引き出していて行動を促していても時間がかかりすぎますし、その組織を運営して行くためには「答えややり方」を教えて行くことも大切ですから、こういった場合にはティーチングは有効です。
他にも、例えば野球の初心者にいきなり何も教えずに答えに導くことは不可能です。
基礎や物事の概要を理解する場合にはティーチングは非常に有効な手段です。
コーチングのメリット・デメリット
対象者が自分の本当の欲求を深く理解し、自ら行動を起こすことができるようになる。主体的な行動ができるようになります。
すぐに答えややり方を教えるのではなく、対象者自身が自ら答えを導き出す事を目的にしているので、短期的な結果は出にくいです。
そして、答えややり方も多種多様になり人それぞれ違ってくるので、指導者側は「◯か✖」の判断がしにくいです。というか、「◯か✖」の判断はできないのです。
普段の指導にコーチングの要素を取り入れてみる
高校野球の例でいうと
学校生活や授業とは少し違い、クラブ活動は「教育の一環」です。
決まったカリキュラムがあるわけではないので「コーチング」の要素を増やした方が良いと思います。
学校運営や授業では中々難しいですが、クラブ活動ならできるはずです。
では、どんな事をすれば良いのか。
「傾聴」と「質問」です。
傾聴とは
とにかく相手の話を聴く。
という事です。
それだけか、と思うかもしれませんが。
ほんとんどの人が、この聴くことができていません。
特に男性はそうなのですが、相手の話を聞いている時に
その話の問題やそれに対する問題解決を頭の中で考えています。
これは内的傾聴といって、外側は人の話を聞いているように見えます。
相手の話を、判断したり、解決策を考えたり
これやっちゃうんですよね〜
傾聴というのは、ただ相手の事をそのまま受け入れる事。
一度やって見てください。
質問とは
傾聴で相手の話を聞ききます。
さらに深く相手の事を聞くために「質問」をします。
もう1つは、相手の行動を促すような「質問」をします。
質問と傾聴でいつもの指導をより良く
もちろん、この2つだけでは成り立たないですが、選手の主体性、自主性、対応力を高めるためには「質問」と「傾聴」は必須だとおもいます。
僕も普段意識していますが、中々できないもんです。笑
が、少しずつ変わり始めていることも。
まとめ
教えるということは、すごく大切なことです。
ただ、指導者というのであれば、「導く」ということができなければ、一時の結果は出るかもしれませんが、その後の人生でも良い方向へ進めるようにすることが大切だと思います。
これからの指導者は「ティーチング」だけではなく「コーチング」について学び、
教えるということ以外で選手を導く方法を身につけておくと良いかもしれませんね
僕もトレーナーですが、それを一般の方にも提供したいと考えています。
こんな本もおすすめです^-^
[編集後記]いよいよ、花粉症のピーク時期がやってきました。
3月は調子がよかってのですが、4月に入って少し下降気味。
[娘日記]
着替えを少しでも手伝おうとすると
「パパお着替えお手伝いンギ@[:;えぃうgはfvs!!」
と後半は何を言ってるかわかりませんが、とにかく手伝われることを嫌がります。
すんげー怖い。
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